さいとう工房と連携してモンゴルへ車椅子を送ります。

 先日、主にパキスタンを中心に電動車椅子を海外に送っている有限会社さいとう工房の代表取締役である斎藤さん*1 から問い合わせがありました。
 前回(2019年4月)は当会から14台の電動車椅子をさいとう工房に提供しました(その時の提供記事はこちら)。しかし、今回は電動ではなく手動の車いすをモンゴルに送ることを考えている。そのための手動の子ども用車椅子の提供してくれないかということでした。
 本来であれば、多くの支援学校や個人の所有者から「当会が海外の子ども達に届ける」ことを約束して譲り受けた車椅子ですので、その通りにすべきところです。
 しかしながら、たまたまですが車椅子収集のピークを迎えつつあり、そのために保管倉庫が満杯でもあることから、当会が保管している大型の子ども用車椅子22台と電動車椅子4台などを提供しました。今回の要請は、1台でも多くの車椅子を海外の子ども達に届けたいという当会の主旨にも合っていると考え決断しました。

 モンゴルに送るのは有限会社さいとう工房とNPO法人good! *2 が協同で行ってくれます。また、今回提供の車椅子は未整備の状態ですが、モンゴルの工業高等専門学校に送り込んで整備をし、モンゴルの子ども達に届けるとのことです(到着地はモンゴル北部のオルホン県エルデネット市です)。工業高等専門学校における技術指導をするためにさいとう工房の斎藤さんが訪問をする予定です。
 斎藤さんから、現地での写真と報告書を届けてくれると約束をしていただきました。届き次第、ホームページに掲載します。

2019年10月24日 森田 祐和 

 

------------車椅子搬出の様子------------
 以下は、当会の車椅子を引き取りにきたモンゴル人ムンフナサン・ムンフバトさんと一緒に作業する森田会長とスタッフです。ムンフナサン・ムンフバトさんは、さいとう工房からの依頼を受けて日本国内の輸送を担当してくれました。彼は、日本からモンゴルに自動車や機器類を輸出する会社を経営しています。なお、引き取りは関係者の都合により夜の8時から行われました。


(左)これまで集まってきた車椅子で倉庫は満杯状態です。
(右)その倉庫から、手動の車椅子22台と電動車椅子4台などを選びトラックに積み込みます。


(左)2トントラックだったので茨城県坂東市にある倉庫まで2往復してすべての車椅子などを運びました。
(右)当会が寄付で受け取った文房具も少しムンフナサン・ムンフバトさんに手渡しました。

これで次回の支援学校からの車椅子の受け入れができるようになりました。

*1:有限会社さいとう工房の代表取締役である斎藤さんについて
 電動車椅子を海外に送るNPO法人さくら・車いすプロジェクトの代表理事です。このプロジェクトは、主にパキスタンを中心に電動車椅子を送っていて、これまでに630台の電動車椅子を送り届けています。同時に技術伝承のために、斎藤さんはパキスタンに15回も訪問しています。現在はネパール、モンゴル、コスタリカにも電動車椅子を送り届けていて、電動車椅子の神様のような人です。

*2:NPO法人good!について
 「自分の人生ってこれでいいのかなぁ?」「何かをしたいけど、何をしたらいいのかわからない。 毎日の生活から、ちょっとだけ抜け出してみたい。自分の視野や、考え方を広げたい。とにかく色々な人たちと出会ってみたい。」
上記のような人たちの支援を目的に活動する2001年設立のNPO法人です。 

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